ベルが見ている風景と村人が見ている風景(美女と野獣🌹)
クリスマスを意識する時期になってきて、ファンタジー気分を味わおうと、ディズニーの音楽を聞いたりして、ふと考えたことです。
ベルは、毎朝同じことの繰り返しである村の風景よりも、もっと素晴らしい世界があるんじゃないか?と夢見る女の子です。
本をたくさん読んでいて、自分の住む村以外の世界があるということを知っているからです。
ベル以外の村人たちは、夢見がちなベルのことを美人だけど変わった子だと思っています。
ベル以外の村人たちにとっては、村の中の世界がすべてであり、村の中で他の人と競争すればいいと思っているし、
むしろ何もトラブルなどなく、その日の暮らしに困らず、平穏に生きていればいいじゃないか?
と思っているようです。裕福な村ではなさそうですからね。
☆☆☆
ベルとその他の人の違いって、
現在を見ているか、未来を見ているか、だと思うんです。
たとえば、村で一番モテるガストンは、
「ベルは自分と同じくらい美しいから妻に迎えたい」と言います。
ガストンに憧れる女の子たちも、ガストンの現在のハンサムでたくましい姿を見て、きゃぴきゃぴしているわけです。
美しさは、その人の現在ですが、その人が将来どうなっていくかを教えてくれるわけではありません。
(誤解のないように言っておきますが、私は美しいものが好きですし、美しいものを揶揄しようとするわけではありません)
つまり、ベル以外の人はちょっと受容性がないわけです。
「現在、良いとされているもの」を評価しているわけですから、
「現在ダメなもの」「時間を経てダメになったもの」には厳しい評価を下すでしょう。
一方、ベルは、今の日常よりも、もっと素晴らし
い世界に出会いたいと願っています。
ここじゃない未来を想像しているのです。
彼女は現在ある物差しだけで、物事を評価したりしていないわけです。
結果的に彼女は、その受け入れ力の高さで、野獣のお城のみんなを幸福にしましたね。
受容性の高い人は、周りの人の良さを引き出せるし、その結果、本人も幸せになれるのだろうと思います。
映画の冒頭だけで、ベルがどんな人かを的確に表していて、ディズニーってすごいんだな(小並感)と感じました。