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「静かな人の戦略書」から考えたこと①

外向型と内向型について書いた記事に「静かな人の戦略書」の内容を挙げましたが、

この本の続きを読んだのでアウトプットしてみます。

 

内向型には、揉め事(他者とぶつかり合うこと?)が苦手という性質がある。

 

その例で挙がっている、内向型人間「アリス」の事例。

アリスは金融機関でアシスタントマネージャーとして働いており、自分が周りに溶け込めているかをよく気にする性質だった。

 

ある日、アリスが連絡係となっている仕事(他部署と協働している)で、顧客とのトラブルが起こった。

 

原因はアリスではなく、他部署の人間がアリスの指示を誤解したことによるものだった。

 

アリスは組織に波風を立てたくないという性質を持つ人で、

他部署の人間が憂き目にあうことを気の毒に思ったため、

「自分の指示が良くなかった」ということにして、丸く納めることにした。

 

ところが、アリスの上司の見解は違っていた。

向こうの部署が起こしたミスをアリスが被ることで、アリスの部署全体が責任を負うことになりかねない。そうすれば、アリスはもっと深刻な窮地に立たされるかもしれない、というのだ。

 

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わたしはアリスに共感した。

 

同僚と共同作業をしているときに、相手がミスを起こしたら、あなたは悪くないと庇ってしまう気持ちはよくわかる。

 

波風を立てない方が、その人との人間関係が拗れなくて済むと思うし、本来おおごとにするようなことじゃないことで騒いでしまったりしたら、非常に気まずい思いをするからだ。

 

ただ、アリスの上司の見解のとおり、その場を丸く納めたとしても、むしろそれによって起こってしまう問題がある。

 

著者のジル・チャンさんは、こうした事態の解決法について4つ、挙げている。

 

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①事態を冷静に見るため、一旦その場から物理的に離れ、気持ちを落ち着ける

 

②トラブルになった相手の話を、遮らずによく聞きつつ、問題の原因を探る。意見の一致を生む余地を残しておく

 

③コミュニケーションの機会だととらえ、自分の意見を述べてみる

 

④気持ちの上で、過去のトラブルに囚われないようにする

 

また、内向型人間は、文字のコミュニケーションは得意な傾向にあるが、直接の会話をすることの有益性にも着目すべき、という主旨のことも述べられている。

 

例えば、言葉や商慣習の違うもの同士のやり取りでは、文字以外に伝わる情報(身振りや表情)もまた、相手の真意を汲み取る重要な要素になるからだ。

 

PCの前を離れ、オフィス内を歩いて、同僚たちと直接・個別に話してみよう。

 

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これらのことはきっと、外向型の人が自然とやっていたりすることなんだろうな、と想像した。

 

ジル・チャンさんのアドバイスは、「外向型になるにはどうしたらいいか」という視点ではなく、

 

内向型がオフィスで気をつけるべきポイントが何で、それに対してどういう戦略を取るべきか?という視点なので、新鮮な感じがする。

 

ただ、Amazonのレビューには、「それができたら苦労しない」みたいなツッコミもあって、

うーん、たしかに、、、とも思った😅

 

周りとコミュニケーションを取ることのメリットや、心を静かに保ちつつ事態に対処する方法を教えてくれる本なのだと思う。